1.不法行為 ・(宅建過去問題)
目次
不法行為 (令和02年12月問01)
【問1】
不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- 建物の建築に携わる設計者や施工者は、建物としての基本的な安全性が欠ける建物を設計し又は建築した場合、設計契約や建築請負契約の当事者に対しても、また、契約関係にない当該建物の居住者に対しても損害賠償責任を負うことがある。
- 被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を与え、第三者に対してその損害を賠償した場合には、被用者は、損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について、使用者に対して求償することができる。
- 責任能力がない認知症患者が線路内に立ち入り、列車に衝突して旅客鉄道事業者に損害を与えた場合、当該責任無能力者と同居する配偶者は、法定の監督義務者として損害賠償責任を負う。
- 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間行使しない場合、時効によって消滅する。
正解
3
1・・・正しい
建物としての基本的な安全性が欠ける建物を「設計・建築」し、居住者等が損害を被った場合、建物の「設計者、施行者及び工事監視者」は居住者等に対して、不法行為責任を負います。
2・・・正しい
「被用者=従業員」「使用者=会社」といったイメージです。被用者(従業員)が、使用者の事業の執行(会社の業務)について、第三者に損害を与え、従業員自身が、第三者に対してその損害を賠償した場合、賠償した従業員は、会社(使用者)に対して、求償できます。求償できる額は、「損害の公平な分担という見地から相当と認められる額」
3・・・誤り
責任無能力者(例えば、重度の認知症患者や精神病患者)が不法行為を行った場合には、原則、「法定の監督義務者」が第三者に対する損害賠償責任を負います。
4・・・正しい
不法行為の損害賠償請求権は、「①権利を行使できることを知った時から3年経過」、もしくは、「②不法行為の時から20年経過」すると、時効によって消滅します。